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【コラム②】「脱炭素化」に向けた取り組み

前回のコラムでは、東日本大震災の支援活動を通じて得た経験から、当社創業に至るまでの経緯をご紹介しました。
被災地がゴミ処理や停電長期化といった課題に直面する中、災害に強く、カーボンニュートラルな社会の実現を目指す「サステイナブルエネルギー開発株式会社」は創業しました。
では、私たちが目指す「カーボンニュートラル(脱炭素)」とはどういったものなのか。今回はこちらのテーマについてご紹介します。

カーボンニュートラル(脱炭素)とは?

カーボンニュートラルとは、端的に言えば「温室効果ガスの排出を実質ゼロにすること」を指します。「実質」という言葉が使われるのは、現代の社会では火力発電や自動車のガソリン使用、ゴミの焼却処分など、避けられない温室効果ガスの排出があり、完全に排出量をゼロにすることが現実的には困難であるからです。

では、どのようにしてゼロに近づけるのかというと、排出された分と同量の温室効果ガスを、植林や森林管理などによって吸収し、差し引きゼロの状態にするという手法があります。
これを「カーボンニュートラル」と呼び、その中でも特に二酸化炭素の排出量をゼロにすることを「脱炭素」といいます。
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの主な発生源は、石炭,石油,天然ガスなどの化石燃料の燃焼に由来します。私たちは、これらの化石燃料に代わるクリーンなエネルギー源の開発を進めることで、「脱炭素社会」の実現を目指しています。

温室効果ガス削減に寄与する「ISOPシステム」

脱炭素化の一環として、私たちが開発したのが「ISOP(イソップ)システム」です。
このシステムは、亜臨界水処理技術により、分別されていない雑多なゴミを同時に処理し、ペレットなどの固形燃料へと変換します。

「ISOPシステム」でつくられた固形燃料は、石炭と同等の発熱量を持ち、火力発電所の設備の中で活用できる点が強みです。
この即応性の高さは電力供給の安定化に寄与し、エネルギー供給の大きな割合を占める火力発電のクリーンエネルギー利用に貢献します。

廃棄物の有効利用が可能となるだけでなく、温室効果ガスの削減も実現します。
これにより、脱炭素社会に向けて大きな一歩を踏み出すことができるのが、私たちの基幹技術である「ISOPシステム」です。